
レベル・キャリブレーション/校正機能
この機能はモデルによりインターフェースと仕様が異なります。
SpectraSoftのグラフY軸/アンプリチュード軸の初期表示単位は相対値(左図参)に設定されています。これを絶対値表示単位(右図参)に変更するにはレベル校正作業が必要です。
赤マークの部分をご注視下さい。双方の図で異なる部位は、Spectrum
View、Time Series View2つのグラフのY軸表示単位と「Amplitude
Calibration」ダイアログ上の「□Enable Calibration」パラメターのON/OFFです。即ち、グラフのアンプリチュード/Y軸に絶対値単位を表示させるには「□Enable
Calibration」のON/OFFが関与することをご理解下さい。
「Calibration File:」で校正ファイルをロードしても、「□Enable
Calibration」をONにしない限り校正値はグラフに反映されません。
「□Enable Calibration」がOFFの時のY軸単位は相対値となりますので左図の様に、Spectrum
Viewでは「Relative Amplitude (dB)」、Time Series Viewでは「Percent
Scall
」となります。この場合レベルを絶対値で読み取ることは出来ません。
一方、ONの時は右図の様に「dBmV
rms」「Millivolts」となり、絶対値単位で読み取ることが可能です。
初期状態でSpectraSoftに提供され、ダイアログの「Calibration
File:」ロード操作でリスト表示されるキャリブレーションファイルは、あくまでもサンプルに過ぎないことをご理解下さい。従いまして、例えば図のように「MVOLTS.CAL」をロードすると単位は絶対値を示しますが、その値は真の値ではありません。理由はサンプルの「MVOLTS.CAL」が、SpectraSoftシステムの実際のレベル校正値を内包していないことに依ります。
では、実際のキャリブレーション操作とその校正値を反映させる為の手順を次に説明します。
- SpectraSoftを起動します。必要に応じて外付けのサウンドユニット(AD/DAコンバータ)を装着します
- システムのレベル校正を行う為に、標準信号発信器を用意します。用意できない場合は一般的な信号発信器と電圧計を用意します
- 信号発信器出力をサウンドカード/ユニットの信号入力端に接続します
- 発信器出力レベルをサウンドカード/ユニットの許容入力範囲で適度に調整します
- 発信器出力をスタートし、同時にSpectraSoftもスタートします。標準信号発信器でない場合はここで実際の信号電圧を測定します。この信号確度がSpectraSoftの表示確度に反映することをご理解下さい
- SpectraSoftのステータスバーを注視し、過大入力にならないようレベルを調整します
- SpectraSoftを停止し、メニュー<Options><Calibration>で「Amplitude
Calibration」ダイアログを開きます
- 「Calibration Signal
Parameters:」フィールドの「Level」「Units」の欄に発信器出力信号の実際の値を設定します。図では100mV(Peak)を使用していることを意味します。設定単位はプルダウンボタンで選択可能です
- 上項を設定すると下段の「Display
Units and Levels:」フィールドの各項が自動的に設定されます。また、必要に応じて「Display
Values As:」欄も選択設定します
- ダイアログ上の「Measure
Input Signal」ボタンをクリックします
- 数秒後ボタン下の「Detected
Levels / Left:、Right:」欄に、検出されたファクター値が表示されます。シングルチャンネルの場合は「Left:」に割付されます。この値がサウンドカード/ユニットを含むシステムの真のレベル校正値です
- 「□Enable
Calibration」がONになっていることを確認してダイアログを閉じれば、以降グラフY軸には真の絶対値が表示されます
- 校正値をファイル保存する場合は「Calibration
File:」フィールドの「Save」ボタンをクリックし、適当な名前を付けて保存します。保存したファイルは「Load」ボタンで読み出すことが出来ます
- 注意:校正作業後サウンドカード/ユニットの入力ボリュームをアジャストすると、校正値/保存ファイルが無効化することをご理解下さい。この場合再校正が必要になります
尚、マイクロフォンの出力レベルをサウンドプレッシャーレベル(dB
SPL)単位で表示させる場合は、マイク用の標準音圧発生器を併用して前出の作業を行う必要があります。スピーカーの音圧レベルを表示する場合、及び振動表示単位を表示する場合もこれに準じます。
