3章
基本的な操作メニューとボタン
メニューバー
SpectraSOFT のメニューバーには主要な機能が設定されています。抜粋して説明します。
1) < Mode > をクリックするとオペレーティングモードを選択することができます。
Real Time モード: サウンドデバイスからダイレクトにサウンドデータの FFT サイズブロックを取得してスペクトラムを計算し、結果をリアルタイムに表示します。コンピュータの処理性能( CPU 速度 ) と設定されたサンプリングレート、 FFT サイズの値次第では FFT を実行せずデータにギャップを生ずることがあります。その場合は、 Recorder モードでサウンドデータを記録し、 Post-Process モードで解析することによりその影響を回避することができます。
Recorder モード: Windows のアクセサリーグループの "Sound Recorder" アプリケーションと同様に、サウンドファイルの記録・保存と再生を行うことができます。異なるのは、サンプリングレートとサンプリングフォーマットをコントロールできることです。許容記録時間はハードディスクの空きスペース次第です。
Post-Process モード: 「 .WAV 」フォームで保存されている信号ファイルを読み込み再生、解析します。ただし、スピーカーからの再生は「 Recorder 」モードか「 Play/Play special 」コマンドを使って行います。このモードは「 Recorder 」や「 Real-Time 」モードより多くの機能を提供します。処理データにギャップがなく、「 Spectrogram 」の時間軸をストレッチすることができます。
2) < View > をクリックするとグラフィック表示モードを選択することができます。
Time Series
view: 信号のウェーブフォームを表示します。オシロスコープの表示と類似しています。V軸がアンプリチュード、H軸がタイムです (画面右下) 。
Spectrum
view: 「アンプリチュード vs 周波数」を表示します。V軸がアンプリチュード、H軸が周波数です。グラフ表示モードはライン(折れ線)かバー(棒)を選択できます。データ間比較を容易にするオーバーレイ (Overlays)/ 重ね書き表示が可能です (画面中央) 。
Phase view: 「位相 vs 周波数」を表示します (画面左下) 。
Spectrogram
view: スペクトラ
オーバービュー( 3D Surface の俯瞰図)を表示します。アンプリチュードはカラー(色調)かグレースケール(明度階調)でサーモグラフィー的に表示します。グラフ右側のバーはカラー対アンプリチュードを示します。V軸 / H軸には「タイム」と「周波数」を任意に配置することができます (画面左上) 。
3D Surface
view: スペクトラオーバータイムの透視図(3次元)を表示します。V軸がタイム、H軸が周波数です。アンプリチ
ュードをカラー(色調)で表示することもできます (画面右上) 。
3) < Option s> をクリックすると種々の条件を設定するメニューリストを表示します。
Settings ...F4: 周波数レンジ / レゾリューション、サンプリングフォーマット、アベレージングブロックサイズ、窓関数 (Smoothing Window) 、 FFT オーバーラップ、2チャンネル間処理等のパラメータ設定をする「 Processing Settings 」ウィンドウが開きます。
Scaling ...F5: アンプリチュード / 周波数軸の表示フォーム(リニア、ログ、オクターブ)、聴感補正カーブ、マイクロフォン特性補正ファイル等の設定をする「 Scaling Control 」ウィンドウが開きます。
Trigger ...F6:
スレッショルド、トリガーチャンネル、ディレー、トリガーコントロール、トリガースロープ等の設定をする「 Trigger Setup 」ウィンドウが開きます。
Calibration ..F9: SpectraSOFT の基準アンプリチュード/レベルを校正するための「 Amplitude Calibration 」ウィンドウが開きます。校正完了後、 SpectraSOFT は絶対値単位( dBv, dBm, dB SPL, etc )表示を行えます。未校正時の表示値は相対値( dBr )です。
Markers ..:
グラフデータラインの任意のポジションにテキストデータ表示マーカーを配置するための「 Markers 」ウィンドウが開きます。マーカーにはそれぞれのポジションのデータが数値で表示されます。
Device ..:
信号入出力用サウンドデバイス(カード)の設定を行う「 Device Selection 」ウィンドウが開きます。
View Mode :
メニューリスト下段の View Mode 名をクリックすると、各グラフの表示オプションを設定するダイアログボックスが開きます。詳細は4章「表示オプション設定ダイアログボックス」に記述します。
3) < Utilites > をクリックすると種々の機能を設定するメニューを表示します。
Signal Generator : シグナルジェネレータ機能を設定、スタートする「 Generator 」ウィンドウをロードし表示します。本機能はオプションです。詳細は7章「シグナルジェネレータ」を参照下さい。
Peak Frequency : ピーク周波数を表示するテーブル(数値)ウィンドウを開きます。
Peak Ampritude : ピークアンプリチュードを表示するテーブルウィンドウを開きます。
Total Power : トータルパワーを表示するテーブルウィンドウを開きます。
Total Harmonic
Distortion(THD 、+N ) : 全高調波ひずみ率を表示するテーブルウィンドウを開きます。
Intermoduration
Distortion(IMD) : 混変調ひずみ率を表示するテーブルウィンドウを開きます。
Signal / Noise(SNR) : SN 比を表示するテーブルウィンドウを開きます。
4) < Windows > をクリックすると画面表示フォームをコントロールするメニューリストを表示します。
Cascade
Shift+F5: <View > で開いているグラフを重ねて表示します。
Tile Vertical Shift+F4: <View > で開いているグラフを垂直方向に並べて表示します。
Tile Horizontal
Shift+F3: <View > で開いているグラフを水平方向に並べて表示します。
Close All Views : すべてのグラフ表示をクローズします。
Close All Utilities : すべての <Utilites > ウィンドウ表示(前項参)をクローズします。
データの印刷
測定データは次の手順で印刷することができます。カラー印刷に対応しています。
ビュー (View ) のどれか一つをクリックしアクティブにします。
メニューバーの <File > をクリックし、メニューリストから <Print > を選択します。
画面の案内に沿って操作します。
NOTE : ・「 Spectrogram 」カラーデータをモノクロプリンタで印刷する場合は、「 Spectrogram option 」 ダイアログボックスで「 Gray Scale 」オプションを選択して下さい。 ・「 3D-Surface 」をモノクロプリンターで印刷する場合は、「 3D-Surface option 」ダイアログボックスで「ホワイトバックグランド」と「ブラックイン」カラーを選択して下さい。 ・「 PLUS3.16 」モデルはカラー印刷に対応していません。
オペレーションバー
メニューバー下のオペレーションバーには、 SpectraSOFT をコントロールするボタンが配置されています。アナライザーのスタート、停止等の基本操作はこれらのボタンで行います。ボタンの配列は選択しているオペレーティングモードによって異なります。
<Run > : アナライザーをスタートします。ジェネレーターオプションが起動されている場合は同時にスタートします。
<Stop >: 停止します。
<Rec >
:
アナライザーがスタートし同時に入力信号を「 .WAV 」一時ファイルに記録します。ジェネレーターオプションが起動されている場合は同時にスタートします。
<Play >:
記録したデータファイルを再生します。
<Rwd >
:
再生ファイルを巻き戻します。
<Fwd >
:
再生ファイルを早送りします。
<Stop >:
停止します。
<Run > : アナライザーがポストプロセッシングモードでスタートします。
<Stop >: 停止します。
<Rwd > : 解析するファイルを巻き戻します。
オペレーションボタンの右側には次の設定ボックス、コントロールツールがあります(オペレーションモードによって異なります)。
左から、 (1) アベレージングサンプリング値です。 (2) ピーク表示ホールドのオン / オフ設定です。 (3) 巻き戻し、早送り操作ボタンです。
ステータスバー
SpectraSOFT 画面の下部のステータスバーには、アナライザーに現在設定されている条件値を表示します。
左から、 (1) アナライザーの動作状態です。 (2) オペレーションモードです。 (3) サンプリングレート、フォームです。 (4) FFTサイズ(レゾリューション)です。 (5) 窓関数(スムースィングウィンドウ)です。
(3),(4),(5) は、ボックスのどこかをクリックするとポップアップメニューが現れ設定値を変更することができます(5章参照)。
PROv.13/LABv.13 以降及び、 PLUS のステータスバーは次のように改良され、サンプリングレート、フォーム及びチャンネルが各々独立したボックスに収納されています。
ボックスをクリックすると、パラメータをダイレクトに設定す
ることができます。 左図は合成処理画面です。同時に複数のメニューを表示
することはできません。
ビューウィンドウのツールバー
ビュー (View) ウィンドウにはそれぞれにコントロールボタンが配置され、各ウィンドウを個々にコントロールできるようにデザインされています。
ズームコントロール です。左から、(1) をクリックするとカーソルボックスが現れます。カーソルをグラフ上に移動しクリックすると拡大範囲を自由にセットできます。 (2) 2倍に拡大します。 (3) 拡大表示を 1/2 倍戻します。 (4) 拡大表示を解除します。
グラフ表示モードコントロール です。Spectrum View の表示を、ライン(折れ線)もしくはバー(棒線)グラフモードにセットします。
レンジコントロール です。グラフV軸のレンジを設定します。メニューバーの<Option >-<View
Mode > でも可能です。
チャンネルコントロール です。測定対象チャンネルをセットします。メニューバーの<Option >-<View
Mode > でも可能です。チャンネル選択不可能な環境に設定されている場合はグレーアウトされアクセスできません。
左から ...
(1) タイムセグメントコントロール です。エディティング、再処理するデータのタイムレンジをセットします。クリックすると現れるカーソルボックスでレンジを設定します。
(2) 再生コントロール です。選択したタイムセグメントを再生します。
(3) フィルターコントロール です。選択したタイムセグメントを指定するフィルターで処理します。あらかじめタイムセグメントをセットしておかなければなりません。メニューバーの<Edit >-<Filter > 選択でも可能です。
(4) 表示オプションコントロール です。グラフ表示オプションをセットすることができるダイアログボックスを呼び出します。メニューバーの<Option >-<View
Mode > 選択でも可能です。4章「表示オプション設定ダイアログボックス」を参照下さい。
(5) 自動スケールコントロール です。グラフV軸の感度の最適化を自動的に行うことができます。
H軸コントロールバー です。グラフ水平軸の表示範囲をコントロールします。
ウィンドウコントロール です。Spectra ウィンドウ内に複数の View を表示すると、各 View ウィンドウに配置されます。操作内容は Windows のボタンに準拠します。ウィンドウコントロールボタンで View ウィンドウをアイコン化すると Spectra ウィンドウ内に表示されます。
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